建売住宅の購入を検討している場合、購入にかかる費用が高額で不安という人も多いでしょう。金銭的負担はできるだけ軽減したいところですが、負担を小さくする方法として住宅を値引きしてもらうという方法があります。このページでは、建売住宅の値引き交渉をスムーズに進められるコツや、交渉における注意点などについて詳しく紹介しています。
建売住宅はそもそも値引きできるのか
建売住宅は適切な交渉を行うことで、値引きが可能です。注文住宅では値引きをすると理想どおりの間取りにできなかったり、資材のグレードが落ちてしまったりする可能性があります。
値引きが難しいと言われている注文住宅ですが、一方、建売住宅はすでに建っている住宅。設備や資材のグレードが落ちる心配はありません。
加えて、建売業者は値引き交渉を受けたとしても、住宅を売りたいタイミングというものがあります。1年を過ぎた新築住宅は中古住宅となり、不動産価値が大きく落ちてしまうため、なるべく早く売りたいと考えている業者が多くなるわけです。
「すでに建っている」「売りたいタイミングがある」といった理由から、建売住宅は交渉次第で値引きが可能な住宅なのです。
交渉をスムーズに進めるためのコツとは
値引き交渉を円滑に進めるためには、いくつかのコツがあります。詳しく見ていきましょう。
地域の価格相場を確認
建売住宅の値引き交渉をスムーズに進めるためには、地域の価格相場をしっかり確認してから行いましょう。周辺相場よりも安価な物件は、当然値引きが難しくなります。交渉を始める前に周辺地域の相場をしっかり調べ、交渉する物件が相場と比較してどうなのかを把握しておくことをおすすめします。
決算時期や年度末に交渉を行う
業者が建売住宅を売っておきたいタイミングは、決算時期や年度末と言われています。なぜなら、決算時期や年度末に物件が売ることができれば、当期の実績にできるためです。
この時期であれば、多少利益が落ちたとしても販売したい意向が強いので、値引き交渉が成功する可能性が高くなります。
「最後の一区画」をねらう
複数の建売住宅が並ぶ分譲地では、最後の一区画がねらい目です。一区画だけ残っている場合い、1棟のためだけに管理費や維持費がかかってしまいます。
建売業者としては、なるべく複数棟が並んでいるところに労力や資金をかけたい、最後の1棟を少しでも早く販売して完売実績をあげたいと考えているため、最後の一区画は非常にねらい目なのです。
真剣に購入を検討していることを伝える
本気で購入を考えていると伝えることは非常に重要な要素です。建売業者からすると、買わない人と交渉するのは、労力と時間の無駄以外の何物でもありません。
「この人は買わないな」と見なされると、値引き交渉に応じても意味がないと思われてしまいます。値引き交渉を行う際には「この金額であれば必ず購入する」という強い意志を伝えることが必要です。
担当者と信頼関係をつくっておく
建売業者との交渉は自分自身ではなく、不動産会社が行います。ですので、担当者との信頼関係も非常に大切なポイント。担当者の協力が重要になってくるので、しっかりと信頼関係を築いておきましょう。
値引き交渉における要注意ポイントとは
建売住宅は、さまざまな工夫を行って低コストを実現しているので、値引きに応じるとさらに利益が少なくなってしまいます。値引き交渉を行うには、まず先ほどお伝えした建売業者の実情を知っておきましょう。要注意ポイントをわかりやすく解説していきます。
交渉は購入申し込みよりも前に行う
交渉を申し込み後に行うと、契約自体がなくなってしまう可能性があります。いったん購入を申し込んだ段階で売主も契約を進めますので、申し込みの内容の変更は、契約自体をあらためてやり直さなければいけないといったケースにつながり、売主の手間もかかってしまいます。
また、申し込み後の値引き交渉は、売主に対しても良い印象を与えないので、最悪の場合は契約を断られてしまうかもしれません。値引き交渉は、必ず購入申し込みの前に行いましょう。
値引きをアピールしている営業マンに注意する
「値引きできます!」と初めから値引きを猛アピールしてくる営業マンには注意が必要です。なぜなら、悪条件の立地の物件や何らかの理由があって長期間売れない物件など、問題がある物件の可能性が高いからです。
実際に住んでみると生活しづらく、売却するにしても資産価値が高くない物件であることも。悪条件の物件である可能性もあるので、値引きをアピールしてくる営業マンには注意しましょう。
人気物件はしっかり確保しておく
人気物件は、もちろんすぐに売れてしまう可能性があります。もし値引き交渉が長引いている場合、購入申し込みをする前段階なので、ほかの人に購入されてしまうかもしれません。逃したくない物件がある場合は、価格交渉よりも物件の確保を優先しておきましょう。
総支払額を節約することにも注目してみよう
住宅購入にかかる費用は、物件本体の費用だけではありません。保険料や税金、各手数料などもかかりますので、そちらに注目して節約することも大切です。諸費用を節約できれば、購入にかかる総支払額の負担も軽減できるでしょう。
火災保険
火災保険は会社によってさまざま。相見積もりを取って比較し、安い会社を選ぶことで保険料を節約できます。
手数料
不動産会社を仲介して住宅を購入する場合、仲介手数料がかかります。しかし、中には仲介手数料がかからない会社もありますので、そのような会社に依頼することで手数料を節約することが可能です。
住宅ローンを賢く選ぶ
住宅ローンの選び方によって、月々の支払いを安くできます。変動金利にして返済金額を抑える、ネット銀行を選んで保証料を節約するといった方法があります。
まとめ
建売住宅は、適切な交渉を行うことで値引きが可能です。交渉をスムーズに進めるためには、地域の住宅相場を確認しておく、交渉を行うタイミングを見極めるなど、いくつかのコツがあります。
しかし、購入申し込みの前に値引き交渉を行うといった注意点もありますので、コツと注意点をしっかりおさえて、円滑に値引き交渉を進めましょう。住宅購入費の負担を小さくするためには、保険料や手数料といった諸費用に着目して節約する方法もあります。さまざまな方法を駆使して、できるだけ安い価格で購入してください。