建売住宅を購入する際の費用は、どのぐらいかかるのか気になる人も多いのではないでしょうか。建売住宅の費用の内訳を知る方法について解説します。個人間取引での消費税に関することと、物件や土地以外に必要な費用についても紹介します。建売住宅の購入を検討している方は、費用の内訳を事前に理解しておくとよいでしょう。
建売住宅の費用の内訳を知る方法
建売住宅の土地と建物の内訳を知る方法はいくつかあります。費用の内訳を計算する方法を紹介します。
消費税から逆算する方法
契約書に消費税が記載されていれば、消費税から逆算して建物価格を計算することが可能です。建物価格は消費税を8%で割り、その後に消費税を足します。土地価格は購入代金から建物価格を引いた価格になります。消費税率は購入時の税率で計算してください。
これから購入する建売住宅の販売価格が4,500万円で消費税が100万円の場合の計算方法を例に考えます。建物価格は100万円を8%で割り100万円を足すので1,350万円となります。よって土地価格は4,500万円から1,350万円を引き3,150万円になるのです。
標準建築単価による方法
建物の消費税が分からない場合は、標準建築単価によって計算します。価格の区分がなかったときに、建物の価格を算定するために使用する計算方法です。建物の築年数を確認し、価格を算出します。建物の標準的な価格表による単価に床面積をかけることで算出できます。
固定資産税率価格の割合による方法
固定資産税の土地と建物の割合によって計算する方法です。不動産売買時に必要となる固定資産評価証明書を取得すると、土地と建物の割合が記載されているため計算してみましょう。
個人間の取引であれば消費税がかからない
不動産売買の際に消費税が課税されるのは、不動産会社や課税事業者が売主となる場合です。新築戸建て、新築マンション、リノベーション戸建てなどが対象となります。消費税は建物価格のみに課税され、土地価格には課税されません。
土地は自然に存在しているもので、売買することによって付加価値が生まれる訳ではないからです。消費されるものではないという考えから、土地は非課税となりました。
中には、個人間で不動産の取引を行う人もいるでしょう。個人間の取引ならば、消費税は課税されないのです。個人で居住している中古の戸建やマンションなどが当てはまります。売主と買主のどちらも消費税を支払う必要はないのです。
ただし、個人間での取引であっても売り上げが1,000万円以上の個人事業主ならば課税事業者になります。個人事業主のマイホームならば非課税となるのですが、投資用の物件を売却する場合には建物の消費税は課税されることになります。
不動産の取引は仲介するのかと個人間で取引するのかでは、消費税が課税される対象が異なります。個人間による取引ならば土地と建物の消費税は非課税となり、仲介会社も利用しないので仲介手数料も発生しません。
物件や土地の以外にも必要な費用があるので注意!
建売住宅を購入する際には、物件や土地だけでなくさまざまな費用が必要になります。広告などに記載されている価格のほかにも、必要な費用を用意しておかなくてはいけません。
しかし、諸費用に関しては金額が明確になっていないものも多いのです。建売住宅を購入の際に必要になる諸費用についてひとつひとつ解説します。
手付金
購入したい物件が見つかったら、売買契約の際に手付金を支払います。購入価格の5~10%が目安となります。住宅ローンの際に返金されますが、キャンセル時には返金されません。
印紙税
売買契約書に印紙を貼り税金を納めます。税額は購入価格によって変動しますが、1~2万円程度が目安となります。
仲介手数料
建売住宅を購入するさいには仲介会社を利用することが一般的です。契約後に仲介会社に支払う手数料が必要になります。仲介手数料は上限額が決まっていて、物件価格×3%+6万円+消費税が上限額です。
登録免許税
土地と建物を購入者の所有とするために所有権移転登記が必要になります。所有権移転登記の手続きの際に、登録免許税が課せられます。物件価格の1%以下が目安です。
また、登記手続きは素人には難しいため、司法書士に頼むのが一般的でしょう。登録免許税のほかに、司法書士に依頼するための費用も必要になります。
ローン保証料
住宅を購入する際には、住宅ローンを組む人がほとんどでしょう。長期間に渡り返済することになるので、払えなくなるリスクを回避するために保証料を支払います。住宅ローンを組むときには、原則として国体信用生命保険料への加入も必須となります。
まとめ
建売住宅を購入する際にかかる費用について解説しました。建売住宅の費用の内訳を知る方法や、消費税が課税されるのかどうかなど、事前に把握しておくことが大切です。
また、建売住宅の購入にはさまざまな費用が必要となります。土地や建物の価格と合わせて諸費用に関しても考慮して資金計画を立てなくてはいけません。諸費用は全体の5~10%が目安です。詳しく知っておきたい人は、事前に不動産会社に確認しておきましょう。